被爆六十周年記念事業 コンセンサス会議
歴史的証言に基づくヒロシマ平和コンセンサスの試み

主催: ワールド・ピース・ヒロシマ
共催: 財団法人広島平和文化センター
-------------------------------------------------------------------
被爆体験から真の平安を招きたい 人類史と第二総軍について

和田恭太郎(被爆者、
世界連邦運動協会広島支部理事、作家


節目をむかえて真の平安実現は現代人に叶うのか。

廣島人の責務を覚えるまま二葉ノ里のいまわしい極悪地獄でなく民族の闘争史を語ります。
 
昭和二十年四月一日。
歴史的に重大な≪総軍≫体制が沖縄戦と符合し戦々完遂【一億玉砕】を目的に発せられました。

第一総軍(東京)杉山元(はじめ)元帥。西日本全域総司令官は畑俊六(しゅんろく)元帥。
この閣下が支那派遣(しなはけん)総司令官から廣島着任の日、あわれ大和は豊予(ほうよ)水道南下の出撃であり、日本帝国決死の軍容が沼南島(シンガポール)鎮座の南方総軍寺内寿一(じゅいち)元帥だったのです。

総力戦であがきもがいた三元帥の陣頭指揮は、今われわれの贅沢三昧ぶりで偲ぶよすがも無い現代的な繁栄ですが、人類悲願へ対し本物なるかの設問その一

ところで人類はつねに和気藹々(わきあいあい)をのぞんだでしょうに、平安が地球史日数でわずか二週間なりと数えた学者はともかく、弱肉強食の原理で生きる動植物と違って精密言語能力から霊長類たる智恵をえた主なのに、ナゼ、愚かな残酷史をはげむのか。設問二

そこで設問三は廣島に、なん百もの平和運動があり、地球上では数千万か。
だが滔々 (とうとう)たる人類史ゆえにキリスト系は「終末観」で行きづまり、あのキノコ雲にもにて聳(そび)える人智恵の奢(おご)りも、もはや 『歴史証言』 に耐える真実性は持ち合わせません。


 設問一  今までの思考ややり方で悲願達成など絶対不可だという事

 設問二  過去はむろん現代的課題が絡んだ ≪欲得≫ 先行こそ残酷史の元凶

 設問三  すべては全人類の未来構築へ関わって重大なる証なのに


さて文化と文明をふまえた現代的繁栄、つまり四五百万年もかかった現繁栄は、仮ものなりと【歴史鏡】が教えます。すなわち正統にあらず不正儀なりと。

人類悲願の達成こそは真なる歴史証明がなされるときにだけ語れるところ。

とまれ廣島や世界中はアングロサクソンの思考潮流で残酷なる二十世紀を強いられま した。

新世紀もまだこの延長線上で進んでいますが是正が近いと 【歴史鏡】 です。

【歴史鏡】はアフガン・イラクの米国が 「誠に申し訳けなかった」 のシッポ巻きを予言中です。

いまや人智恵で進まない時代となりました。その客観的な立証は米と追随国で明らか。

高校生で始まったわが輩の平和活動が今は 『世界連邦』 よりも ≪地球政府樹立≫ を廣島よりと。

明言するなら 【歴史鏡】 観察が 二百戦不敗の毛利元就へ倣(なら)うべしと咆哮(ほうこう)しきりなれば……。


平成172005)年73


ヒロシマ平和コンセンサス『鍵となる質問』

BACK