現代社会が抱える問題 (福祉、介護、金融、税金、虐待、宗教、民族、人種、飢餓、貧困、戦争、犯罪の激増、環境破壊など) は無数にある。 それにもかかわらず、現在、これらの問題の抜本的な解決法はないどころか問題が問題を生み、ますます泥沼化の様相を呈している。 環境破壊を続ける市場経済は大量生産と大量消費を余儀なくし、資本主義は絶え間なく続く奪い合いを助長し、税金は生計を圧迫し、お金は人の精神性を狂わせ続けている。 これらの社会システムを替えれば、社会は自ずとより良い方向へ変わっていくのである。 資本主義と市場経済と税金は“お金が無いと生きられない”という現実世界を生み出し、拝金主義者を増殖させてきた今日の社会がある。 もはや、これらの制度の崩壊は決定的となってしまっている。 旧体制によって人々の精神は狂い、お金がどれだけあっても足りることのない社会構造の中で荒廃し、あらゆる物事の判断基準をお金に置くようになり(金権主義)、命よりお金に重きを置く人々による凶悪殺人が後を絶たない。 社会が大きく変わり、人も大きく変わってしまったのだ(自己中心的)。 人々は資本主義と市場経済とお金を中心とした社会構造(我欲社会・エゴ社会)により、お金の呪縛から逃れられなくなったことの現れである(お金に魅了され続けている)。 現に結婚相手を選ぶ際、相手の性格や人格よりも収入や持ち物等を重視する傾向や、人との付き合いでもビジネスにとって有益であるかどうか等が優先されている。 若者はお金を容易に手に入れる方法として犯罪に走り、いわば欲得(我欲・エゴ)が優先され、人としての精神性を失いつつある。 なにも精神性を欠いているのは一般人や若者だけではない。 社会的リーダーである聖職者達(教師、警察官、医者、政治家など)にまでも及んでしまっている。 聖職者達の性犯罪件数は過去最悪の状況となり、仕事においても、例えば経営センス(お金の獲得思慮)が優先される病院経営は、医師としての良心の呵責の中で必要のない医療行為を強いられる。 その為、患者数は増加の一途を辿っている。 これと同様の金権政治も然りであろう。 人の精神性までもが荒廃するということは、まさに現代社会は次々と腐った蜜柑(人)が育つ蜜柑箱(日本の社会構造)と化していると言っても決して過言ではない(現代社会=蜜柑が腐る蜜柑箱)。 しかも、蜜柑箱自体(国や県、市町村)が財政赤字によって傷み、蜜柑箱の崩壊が目前に迫っている(無秩序社会時代の到来)。 一旦傷みだした蜜柑箱は、大幅な増税や国家予算の削減、国家公務員の5.7%純減や国会議員数の削減などでは対処できないことは明白である。 現在、破綻寸前の蜜柑箱を修理補修や補正によって延命しているにすぎない(破綻した よって本質的な問題解決を望むのならば、修理補修や補正ではなく、今までとはまったく異なる新たな蜜柑箱を造り、腐りのない蜜柑から移していかなければならないはずである(蜜柑が腐る蜜柑箱の中で、いくら蜜柑を啓発したり鍛錬しても無駄)。 すなわち現在の資本主義と市場経済とお金や税金のあり方から、次世代に通用する理想的で矛盾のない「新たな主義」と「経済システム」、「お金と税金のあり方」を考え、実際に新しい蜜柑箱として造り換える必要があるということになる。 その際、最も重要な注意点として、蜜柑箱を腐らせる「我欲」を生み出すメカニズムを解明し、「我欲」を生み出しにくい蜜柑箱に換えることである。 また、常識的にみて、主義が異なり、経済や税金などのシステムが異なる社会が同一社会で矛盾無く存在する方法としては、経済特区として造ることで対応することが望ましい。 |